ガラスの基礎

ガラスとアクリルはなにが違うの?

ガラスとアクリルってなにが違うかご存じですか?ガラスは透明部分が必要な場所や物に古くから使われてきましたが、近年ではアクリルも同じ需要を満たす素材として広く使われています。ですが、お互いにメリットデメリットがあり、使う箇所によって材質を選択する必要があります。この記事では、ガラスとアクリルのメリットデメリットをわかりやすく比較してみました。

ガラスのメリット・デメリット

まずはガラスを使う際のメリット、デメリットをみていきましょう。

ソーダガラスの画像

メリット

  • 表面硬度が高く、傷がつきにくい。
  • 耐熱性が高く変形しにくく燃えない。
  • 比較的に安価である。
  • 風雨や太陽光など外部条件で劣化がしづらい。

デメリット

  • 加工がしづらい。複雑な形状や、巨大なガラス板は製造が難しい。
  • 重いため大型のガラスは設置難度が高い。
  • 割れやすい。また割れた時の危険度が高い。

アクリルのメリット・デメリット

次にアクリルのメリット、デメリットです。

メリット

  • 割れづらい。ガラスの数十倍の強度。
  • 加工がしやすい。DIYなどでも使用しやすい。
  • 軽いため大型形状でも使用しやすい。

デメリット

  • 表面に傷がつきやすい。
  • 高温や温度変化に弱い。
  • 燃えやすい。

ガラスとアクリルの比較

上記で上げた特徴からガラスとアクリルを項目別に比較していきましょう。

表面硬度◎ガラスの方が傷が付きにくい。
△アクリルは長期間使用した際に細かな傷で透明度を損ないやすい。
強度△ガラスの方が割れやすい。
◎アクリルは一般的にガラスの50倍の強度と言われる。割れの心配が少なく、割れたときの危険性も少ないため、割れたときにリスクがある場所でも使用可能。
耐熱性◎ガラスの方が耐熱性に優れている。また燃えにくい。
△アクリルは熱による変形を起こしやすいので、温度が高いところや温度変化が激しいところでは使いにくい。また、可燃性もあるので火災時などにリスクあり。
耐久性◎ガラスのほうが劣化しにくい。
△アクリルのほうが高温や温度変化に弱く劣化しやすい。
紫外線カット○ガラスは種類によって紫外線カットの性能が様々。
◎アクリルは紫外線カットする効果あり。
重量△ガラスは比較的重い。
◎アクリルは軽く使用箇所を選ばない。
加工性△ガラスは個人での加工は難しい。業者等での加工が一般的。
◎アクリルの方が加工が容易で形状の自由度が高く、個人でのDIYでも使いやすい。また、サイズも大型形状に対応ができる。
価格○ガラスのほうが安価。ただし種類によって高価なものもある。
△アクリルのほうが高価。

窓ガラスはアクリルだとだめなの?

割れにくいのであれば、建築用の窓ガラスなどは全てアクリルにすれば安全と思われるかもしれませんが、熱や傷に弱く、長時間外の環境に置かれる状況では劣化や変形が起きやすい。などの特徴を踏まえると、窓にガラスが選ばれる理由が分かります。また、アクリルには柔軟性はあるが、大きい窓に使用すると“たわみ”の問題が出てきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。ガラス、アクリル共にメリット、デメリットがあり、使用箇所によって材質の選定が重要になってきます。安中特殊硝子では材質選定のお困り事など多数問い合わせいただいています。お困りの際はお気軽にお問い合わせ下さい。

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