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テンパックスとは、ドイツの特殊ガラスメーカーSCHOTT社の開発した低膨張ほうけい酸塩ガラスです。
優れた耐熱性と高い透過性を兼ねそなえた無色透明なガラスです。

テンパックスの特徴

優れた耐熱性能

最高使用温度500度、常用使用温度450度と、一般的に広く使われるソーダガラスより耐熱性能が高く、また、透過性も良好なため熱のかかる場所での可視化に役立ちます。

薬品耐性が高い

フッ化水素、熱リン酸を除くすべての酸性に対して耐腐食性を有します。ただし、他のガラス製品同様、アルカリ性には弱く特に熱したアルカリ金属の液体中では腐食が進みやすい傾向にあります。

透過率が高い

可視光、および近赤外・近紫外の波長領域において高い透過率を有します。

強化処理をすることが可能

風冷強化を施すことで圧力に対しての強度を高めることが可能です。それにより、熱と圧力が同時にかかる箇所への使用が可能になります。

機械特性

密度 (25℃) | ρ | 2.2g/㎤
弾性率 Ε | 64kN/㎠ | (DIN 13 316)
ポワソン比 μ | 0.2 | (DIN 13 316)
ヌープ硬度 HK0.1/20 | 480 | (ISO 9385)
曲げ強度 σ | 25MPa | (DIN 52 292 T1)

熱特性

熱線膨張係数 α(20-300℃) | 3.25×10⁻⁶K⁻¹
比熱 Cp(20-100℃) | 0.83kj×(kg×K)⁻¹
熱伝導率 90℃ | λ(90℃) | 1.2W×(m×K)⁻¹

粘性

作業点 (10⁴ dPas) | 1270℃
軟化点 (10^7.6)dpas | 820℃
アニール点 (10¹³)dpas | 560℃
歪点 (10^14.5dpas) | 518℃
ガラス転移点 525℃

テンパックスの用途

工業用途

ボイラー、圧力容器等の覗き窓(強化処理が必要)
耐熱用覗き窓

産業用途

半導体用ガラスウエハ
医療・実験器具用(スライドガラス、実験用角層)
光学用途(フィルター用基板、プリズム)

その他用途

厨房等の間仕切りの可視化
照明器具用

テンパックスの物性についての詳細はカタログに記載されております。
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