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ガラスの基礎

ガラスの定義と歴史

ガラスは固体か液体か?ガラスを定義することは非常に難しく、これまでもいくつかの定義が発表されています。

「目に見えて触ることもできるから固体である」
「構造論的にとらえると、ものすごく冷えた液体である

さまざまな議論がされてきました。

今では、「ガラスは液体のような性質を持った固体のようなもの」と定義されています。 非常にあいまいですが、「ガラス」という素材は、いまだにはっきりと解明されていない、 秘めた可能性を持つ素材であると言えます。

ガラスの歴史

では、ガラスにはどんな歴史があるのでしょう?

ガラス製造のはじまり

ガラスのはじまりは、実ははっきりと分かっていません。多くの研究者が認めている最古のガラスは、西暦紀元前25世紀(約4500年前)頃だと言われています。最初にガラスが作られたと考えられている場所は、古代オリエントと呼ばれる地方でメソポタミアとして知られるチグリス・ユーフラテス川あたりだと言われていわれています。最も製造が進んでいたのは、紀元前15世紀頃のエジプトだとされており、ガラスびんや容器などが製造されていたようです。

ガラス製造の進化

紀元前1世紀頃、古代シリアで「吹きガラス」の技法が発明されました。吹きガラスとは細い鉄のパイプの先に溶けたガラスをつけ、息を吹き込むことでガラスをシャボン玉のように膨らませる技法です。それにより、ガラスの成形、特にビンや容器の製造に広く使われました。そしてその技法は、それまでは貴重品とされていたガラスが一般化され、西ヨーロッパからチェコ、ドイツ、ベルギー、フランス、イギリス、スペインなどに拡がり、発展を遂げていきました。

吹きガラスの加工

日本でのはじまり

日本で発見された最古のガラスは、弥生時代前期(紀元前3~1世紀)と考えられている小さなガラス・ビーズです。このガラスが国内で作られたのか、海外から輸入されたものなのかは分かっておりません。その後も、弥生時代後期から古墳時代にかけて、各地でガラス製の玉(丸玉、勾玉、管玉など)が出土されています。弥生時代後期の遺跡からは、ガラス炉の跡と思われるものが発見されていますので、2000年前くらいから国内でガラスの成形加工が行われていたことは間違いなさそうですよね。その後も平安時代の「源氏物語」や「枕草子」などには、ガラス製の杯や壺などが登場しますが、詳しいことは分かっていません。日本におけるガラスの歴史は、天文18年(1549年)フランシスコ・ザビエルが来日したことにより加速します。キリスト教の布教のため、当時の領主にガラスの器や鏡、眼鏡などを贈ったそうです。その後海外との交流が盛んになり、多くのガラス製品が輸入されると共に、国内におけるガラス作りも盛んになっていったそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今後は、特殊ガラスについての記事を中心にアップしていく予定です。最後までご覧いただきありがとうございました。

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